野良猫の現実

2019年12月23日付けで一般社団法人ペットフード協会が発表した「全国犬猫  飼育実績調査」によると、猫全体の平均寿命は15.03歳。野良猫の平均寿命は一般的に4年くらいといわれております。

もちろん、正確な数字ではなく、実感としてはもっと短いと思っております。

その理由は子猫が育つ確率が低いからです。

特に冬は子猫が育つ確率は各段に少なくなります。理由は寒さです。

子猫はちょっとした環境の変化、栄養状態で風邪を引きやすく、風邪を引くと目にウィルスが感染し、目が腫れ、酷くなると失明する可能性もあります。

失明した猫が外で生活できる可能性はゼロに等しく、私たちも子猫を見た時はまず目をチェックいたします。

私が2015年に海岸のテトラポットで出会った子猫2匹は既に両目を失明していました。(現在は二匹一緒に飼い主さんの元で生活をしております。)

又、もし、上手く成長出来たとしましても、生活が出来るかは人間次第です。

それはごはんとお水を自分で補給することが難しいからです。

食事の不安がなくなったとしても、交通事故、その他の怪我、感染症などの病気のリスクがあります。

家猫は飼い主が直ぐに異変を察知して適切な医療行為を受けることが可能ですが野良猫は自力で治癒しなければなりません。

よく、野良猫で回りの住宅の方々にご飯をもらって、のんびり生活しているような生態がテレビ、写真、SNS等で紹介されておりますが、病気、怪我のリスクは変わりませんし、ご飯もその界隈で餌やりが禁止されれば途端にご飯が食べられないリスクが発生します。

このように野良猫の現状はとても不安定で日々生き抜いているというのが現実です。